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ふくひめライブ--絹の絃、人形浄瑠璃文楽と落語

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新口村Pt.3/傾城恋飛脚

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人形浄瑠璃文楽 5月公演 第一部

下手より、すーっと天に向かって伸びるほどに背の高い、すっきり歩むおじいさん
まるでモデルさんですか



定之進

小顔のとびきりきれいな定之進
幸福に包まれる、ぽーっとしてしまう

このお方が孫右衛門さま

なんてよいお顔
何を思ってらっしゃいますか?ねぇ?
あたし一人のものであってほしい

傘をさし
雪の中
下駄で、休み、休み、ゆっくりと歩む

空中をあゆむ人は
雪を踏みしめているのです

静かに、転ぶ、鼻緒が切れた

梅川が飛び出す、かけよる



忠兵衛は出られないのだ、そういう事情なのだ

上手の座敷から覗いている
居てもたってもいられずに
今にも飛び出しそうになりながら

あらためて
・・おぉ・・素敵なおじいさまです
中央に
すっと美しいプロポーションで立ちあがる

傘、下駄
衣裳すべてあめらかに美しく

若男にも、源太にもない安らぎの表情
空中を歩みながら全身から発する香り
おそらく玉也さんでなくては表現できない匂い立つ香り

清々しい
ハーブのようなおじいさまを玉也さんが現出した
カモミールの精
ペパーミントの精

梅川が
--お足も洗ひ鼻緒もすげて上げませふ、まあまあこちへ

視線を玄関に送る孫右衛門
柱にすがり

梅川が雪を拭いてあげている
--アア戴きます--どなたか知らぬが忝ない--

せっかくなのに
このここの語りがやや重い
ちょっと大げさに感じられてしまうが

でもおじいさまが素敵なことに変わりはない
これは詞章が重いのでしょう

紙で鼻緒をすげるのですね
こよりみたいにして
見入ってしまう

実際この時代にあったことなのでしょうが
おとぎ話みたいに感じられてしまう
遠く、でもそのひとびとが生きた時代がそこにある

人形だからこそ想像がひろがる
そんなふうに感じられるファンタジーの技

忠兵衛と梅川はここのうちの何なのだ
知らないで観ているればそんな風に感じてしまうほど

このうちに居てはいけない、そうなっている人々ということは私にもわかる
自分のうちのように上がりこんではいるけれど

そんなことが不思議に感じられるから
人形芝居は暗闇のファンタジーとなる


鼻緒をすげるための紙を受け取る孫右衛門のしぐさと表情の
とまどいが、いい

表情にもとまどい、首の向き、動き、角度にもとまどい
それがたまらない品の良さを表現する

心の中にはものすごく俗ともいえる哀しみをかかえるのに
それがこの美しさに昇華する

生きてるふるえ
すべての人形にリアルなふるえ

孫右衛門にも、梅川にも
出られずふるえる忠兵衛にも

梅川--ハイ私は旅の者
そうなの・・・
あなたがしゅうとに生き写し--

このさらさらした梅川の表情がいい、突き抜けた美しさ
ふっくら余裕

語りも三味線もさらさら自然に流れる
ふたりとも演技
それを知りながらの演技

改悪?の芝居
よいではありませんか
陰翳がそこらじゅうに漂うではありませんか

それぞれの演技がなんと自然なこと
文楽座が演じればそうなるのです



寛治さんの一音が、ツンとなんて哀しいのか
音色に目を瞠り
のち陶酔

--わしも倅めをようすあつて久離切り大坂へ養子にやつたが
傾城といふ魔がさして--

いつもこの「おおざか」という濁音がいい音楽だなあと感じます

孫右衛門は静かです
ふるえも抑え目に
すべてのしぐさも控えめに

どうしよう、孫右衛門に恋してしまった

--仏に嘘がつかれふか
とどうとひれ伏し悶え泣き--

忠兵衛が竹格子から顔をのぞかせる、悶える
でも
やはりこのカシラ若すぎる、やや浮く

いいのだ、孫右衛門がすべてを補って余りあるから、そちらに心がいけば
なにも気にならない
そしてさらに恋は激しく萌える

梅川の胸のあたりがむっちりと豊かに
見とれるほどリアルに温かい
紋壽さんのお人形にそう感じられることあまりなかった、これまで

なんかほんとにストーリまったくわかっていないのです
ただリアルにファンタジーな人形と音楽が創る世界にうるうるする

孫右衛門が素敵すぎる
この色気は
仁左衛門さんの、とろけるような「粋」とは別の次元

これも上方の粋ではあるはずですが
勘壽さんの若男は仁左衛門さんだ・・と思ったけれど

違うのですまったく違うのです
カワイイのです

おじいさんなのに若草
ハーブ系

仁左衛門さんもカワイイですよね
でも違う

玉也さんがお遣いです、そういうことです
根底に泥を残してるはずなのに、でも泥を感じさせない
乾燥したハーブが温かいお湯でよみがえるような



--養ひ親の妙閑殿一昨日牢へ入れられたげな--

そうなのか
だから妙閑が出てこないのか

ほんとにストーリーがわからないのです
だけど人形芝居はファンタジー、それでよいではありませんか

人形芝居を私は地歌舞的に捉えたいのです

忠兵衛に
--覚悟極めて名乗つて出い

しかし
忠兵衛、飛び出そうとするを
梅川がまた押しもどす
このあたりはややアンバランス、にちょっと首をひねりつつ眺める

孫右衛門
ほっそりしたお人形はきれいに、楚々と泣き崩れる
泥臭くない
しかし女々しくない

玉也さんいつからこんなに
清冽になられたのだろう
泥をほどよく感じさせる方だったのだが

私がしらないはずの
谷崎が観たであろうほの暗い人形芝居の風を感じさせてくださる方でしたが

突き抜けた!!
と感じたのはたぶん60才を過ぎましたか?という頃でしたが
人間としてものすごくセンスのよい方なのですね、きっと
きれいに突き抜けてくださった

巾着を取り出して
こういうときの左遣いさんの取り出し方
型があります、そんなこともなにもかもが人形芝居をきれいに彩る

--これは京の御本寺さまへ上げふと思ふた金なれど
嫁と思ふてやるではない
ただいまのお礼のため---

包みを取り出し渡す
梅川ふるふるっとのびあがる

梅川がクドく
はらはらと舞いはじめる

孫右衛門は腕を組み、梅川の舞いをみつめる

--慮外ながらめんない千鳥
孫右衛門にめかくしを、なぜに

梅川の左、文司さん?(根拠なしです)

忠兵衛が飛び出す!
梅川がめかくしをはずすっ

抱き合う親子

小顔のおじいさんにLove

太鼓
この太鼓の音は---取手

このあたり覚えてません(ぜんぶ覚えてないんですけどね^^)
はしょりますけど
玉誉さんがかわいかったなーと(ご本人が)
それだけの記憶

この人は、八右衛門
誰だっけ?ま、いい、孫右衛門がすべてだもの

右手で目をおさえ、玄関に向かう
出る

傘を持って--さして、杖をついて、美しき独演ふたたび

雪が降る

--長き親子の別れには--

おうちが下手後方に動いてゆきます、そこは雪の原になった

--やすかたならで安き気も

お人形のふるえと鼓動
が私の体に響く

傘をしぼめるときれいなおじいさんの顔はみえなくなるけれど--
姿はきれいなままですから

--涙々の浮世なり--
涙を隠したのでしょうか

余韻はさらに、ゆっくりゆっくり歩み・・
どちらへいらっしゃるのですか? ついていきたいのです

定式幕
隠さないで・・

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